アラミドシート床版補強工法とは
アラミドシートを床版支間方向および床版支間直角方向に配置し、樹脂を含浸させながら貼付けて、アラミド繊維強化ポリマー(AFRP)層を形成することにより、床版を補強する工法です。
アラミドシート床版補強工法の種類
アラミドシート床版補強工法
アラミド一方向シートを、床版支間方向および床版支間直角方向に各々配置する一般的な補強工法です。
二方向アラミドシート床版補強工法
アラミド二方向シートを床版下面に貼り付ける補強工法です。
アラミドシート床版格子貼り補強工法
アラミド一方向シートを、床版下面に隙間をあけて格子状に配置する補強工法です。
アラミドシート床版補強工法の特徴
- アラミドシートはしなやかなため、躯体の実際の形状寸法に応じて現場で柔軟に対応することができ、事前の寸法計測や材料加工などは不要です。
- アラミドシートは軽量なため、死荷重の増加が無視できる程度であることに加えて、搬入・設置は人力のみで行え、施工のための機材を必要としません。
- 床版支間方向および床版支間直角方向に対して各々最適な補強量を設定できるため、アラミドシート床版補強工法は経済性に優れています。
- 観察窓あるいは水抜き孔を設けることにより、コンクリートの状態をモニタリングすることもできます。
二方向アラミドシート床版補強工法の特徴
- 二方向アラミドシート床版補強工法は、床版の疲労耐久性を大幅に向上させることができます。
- 二方向シートを用いることで、縦と横のシートを同時に施工できるため工期短縮が可能です。
- 観察窓あるいは水抜き孔を設けることにより、コンクリートの状態をモニタリングすることもできます。
アラミドシート床版格子貼り補強工法の特徴
- アラミドシート床版補強工法の特徴に加えて、アラミドシートが間隔をあけて格子状に貼り付けられているため、コンクリートの状態のモニタリングが可能であり、万が一水が浸入した場合でも滞水を避けることができます。
使用するアラミドシート
仕様
一方向シート
品番 | 目付 g/m² |
保証耐力 kN/m |
設計厚 mm |
引張強度 N/mm² |
ヤング係数 N/mm² |
---|---|---|---|---|---|
AK40 | 280 | 392 | 0.193 | 2,060 | 118,000 |
AK60 | 415 | 588 | 0.286 | ||
AK90 | 623 | 882 | 0.430 | ||
AK120 | 830 | 1,176 | 0.572 |
幅:10cm, 30cm, 50cm 出荷単位:1ロール50m
注)AK60の標準幅は10cm, 50cmです
ニ方向シート
品番 | 目付 g/m² |
保証耐力 kN/m |
設計厚 mm |
引張強度 N/mm² |
ヤング係数 N/mm² |
---|---|---|---|---|---|
AK10/10 | 180 | 98/98 | 0.048 | 2,060 | 118,000 |
AK20/20 | 325 | 196/196 | 0.096 | ||
AK40/40 | 650 | 392/392 | 0.193 | ||
AK50/50 | 870 | 490/490 | 0.240 |
幅:1m 出荷単位:AK10/10, AK20/20: 1ロール50m AK40/40, AK50/50: 1ロール25m